なにみては寝る

時々きます

私がなぜ「自分はかわいい」と思えるのか

随分と放置してしまった。存在を忘れてはなかったが、特に書きたいこともなかった。

久しぶりに自分のブログを読み返してみたけれど、随分暗いなと思った。

あなたはこの後、結婚式でたくさんの人に祝福されるし、適切な医療も受けられて少し明るく活発になりますと当時の自分に伝えたい。きっと斜に構えて信じないだろうが。

 

さて、本題である。

マシュマロという匿名メッセージサービスで私に質問が来た。

・どうして自分をかわいいと思えるのか、どうしたらそのような精神になれるのか。

・かわいいは他人が決めることだと思う。

とのことだった。

これに関して私の考えを説明するには、100文字じゃちょっと足りないなと思ったのでブログで回答しようと思う。

 

私は自分のことをかわいいと思っている。

なぜそう思うのか書き出してみた。

・人に褒めてもらったから

・かわいさは形状だけじゃないから

・メイクという名の魔法が使えるから

・自分の良さを知っているから

・自分に自信がある人は素敵だと思うから

順番に説明していこうと思う。

 

 

・人に褒めてもらったから

私は人の5倍くらい貶されて育った。三つ上の姉がいるせいだ。美人で、容姿に人一倍過敏な姉だった。

姿勢、体型、顔、髪の毛、全て。小さい頃から悪く言われなかった部分はなかったし、寝ている間に眉毛を剃られたり、勉強中に癖毛を引っこ抜かれたりした。

そのためティーンの頃はいつも自信がなかったし、姉の顔色を伺ってコソコソしていた。努力してみても、買う服はダサいと笑われ、メイクも下手くそだと詰られた。

そんな感じで育ったので、当然、昔は自分の顔がとても嫌いだった。特に低い鼻(彫りの深い旦那と比べると鼻の骨が足りない気すらする)は大のコンプレックスだった。これを克服したのは人からの褒め言葉のおかげである。

ある日、低い鼻が嫌だと嘆く私に、当時の恋人は

「でもお婆ちゃんになったら、低い鼻はとっても可愛いと思うよ。」という言葉をかけてくれた。自分の顔と付き合うのは今日だけではない。大人になっても、お年寄りになっても、私はこの顔だ。経年変化を楽しみに生きる考え方は当時の自分にはなかったので、とても印象に残っている。そして「なるほど!」と腑に落ちて、私は自分の鼻を愛することに決めたのだ。(若くて単純でかわいいですね。)

今では、毎日旦那さんに褒めてもらっている。毎日言われていると、段々そうだ、という気持ちになってくる。自己肯定感が下がった時は自分でも鏡に向かって「かわいい、かわいい」と言い聞かせている。

私にとってかわいいは呪いでもあるし、大事な呪文でもある。


・かわいさは形状だけじゃないから

写真が嫌いだった。

集合写真など、自分の顔はどうも写りが悪い気がして恥ずかしかった。

数年前の結婚式の日、私は沢山の人に写真を撮っていただいた。意外なほどもらった写真はどれも綺麗だった。客観的に見て、私はこんな風に見えてるのかと感動した。自分が思い込むほどひどい容姿ではなかった。

あなたは人から写真を撮ってもらったことがあるだろうか。かわいさは顔の形状だけで決まるものではない。表情の豊かさが思いがけない美しさを作ることもある。私はそれを知っている。


・メイクという名の魔法が使えるから

メイクは楽しい。アイシャドウもリップもチークもキラキラと色鮮やかで独自の世界を持っている。

絵を描くのが好きなので、メイクをする時はとてもワクワクする。今日はどんな色を塗ろうか、どんなラインを描こうか考えるとドキドキする。

目はもうちょっと大きいといいな、まつ毛は長く、瞼はとびきりハッピーな色に、ほっぺたは幸せが伝わってくるように…ほとんど祈りながらメイクをする。練習すればするほど思い通りに変身できる。雑誌を読んで勉強するのも楽しい。

メイクが好きだ。メイクした自分も好きだ。自分を演出できる力を持った私のことが好きだ。


・自分の良さを知っているから

多くの人が勘違いしているけれど、好みと美醜は似ているけれど違うので、

「あなたは不細工ですね」と人に言われたら、

「ああ、私はこの人の好みの顔じゃないんだな」と思うようにしている。

イラストの絵柄と一緒である。

「この絵はとても美人だけど、どうも好きじゃないな」と思った経験は誰にでもあるだろう。

そして、それって人それぞれでどうでもいいのである。あなたが私の顔は好きじゃなくても知ったことではない。私は自分の顔のどこがかわいいと思うか全て説明できるが、そう思わない人がいることも理解できる。そもそもかわいいなんて主観極まりない感覚の話を他人と擦り合わせようなんてどうかしている。


・自分に自信がある人は素敵だと思うから

最後はこれに尽きる。いい歳した大人が「私ってかわいくなくて…」とウジウジしているのはあまり魅力的ではない。

誰だって良いところも欠点もある。欠点のない顔なんてない。

インターネットの海でどれだけ小石が飛んでこようと、自分はこの顔だ。配られたカードでやるしかないとスヌーピーも言っていた。自分のために戦ってくれるのは自分だけ。最後は自分を信じて努力するしかないのである。そう思って私は今日も筋トレをし、食事を制限して、メイクをする。

お会いしたことのないあなたも、自分の味方ができるようになるといいなと願う。

 


※追記 そもそも他人の容姿にどうこう言ってるあなた、大変にレベルが低くて下品ですよ。改められた方がよろしい。

 


以上。